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【整骨院からデイサービスへ】柔道整復師が介護の現場で得られる、ポジティブな変化とは?

〇プロフィール

名前:阿部 美波
入社年度:2018年
資格:柔道整復師
出身:岩手県
趣味:お酒を飲みに行くこと

整骨院事業部で1年半勤務後、介護事業部に移動。現在は介護事業部のエリアマネージャーとして事業部をまとめる存在に。

 

「柔道整復師の資格は介護にどう活かせるのだろう?」
専門学生時代の私はそう思っていましたが、柔道整復師として整骨院事業部へ入社後、異動を経て介護の現場へ。
今はデイサービス事業のエリアマネージャーをしています。キャリアの変化の中で、改めて柔道整復師としての仕事の意義を見出すことができました。

なぜデイサービスへの異動を選んだのですか?

私がサニタに入社したのは、もう7年ほど前のことです。最初は整骨院に勤務し、1年半ほど施術業務に携わっていました。
そんなある日所属していた院の閉院が決まり、整骨院に残るか、デイサービスへ異動するかの選択を迫られました。

最初は正直、迷いもありました。柔道整復師として専門的なスキルを活かしてきた道を、そのまま進むべきかどうか。
しかし、以前に何度かデイサービスにヘルプで入った経験があり、そのときの現場の楽しい雰囲気が印象に残っていたこと、そして何より勤務時間や休みの条件が自分の生活リズムに合っていたことが後押しとなり、デイサービスへの異動を選びました

振り返れば、あのとき「ちょっとやってみようかな」という小さな一歩が、私のキャリアを大きく広げるきっかけになったのです。

どんなきっかけで「やってみよう」と思えたのでしょう?

一番大きかったのは、「土日休みで、18時には仕事が終わる」という働き方のスタイルでした。整骨院勤務時代は、帰りが遅くなることもたまにありました。体力的なことを考えると、この生活スタイルを長く続けるのは難しいかもしれない…と感じていたタイミングだったんです。

サニタのデイサービスは朝は早いけれど、夕方には仕事が終わる。
そして土日はしっかり休める(※1)という環境だと知って、「これなら長く続けられるかもしれない」と思いました。

実際にデイサービスでの仕事を始めてからは、生活リズムが整い、プライベートの時間も充実するようになりました。
仕事の充実感と生活の安定、どちらも手に入れられたのは、この選択のおかげです。

※1 定休日は店舗により異なります。

 
実際に働いてみて、どんなやりがいを感じましたか?

何よりも感じたのは、「人と深く関われる」ということです。
整骨院では通院ペースが週に1〜2回という方も多く、調子が良くなると来なくなるケースもあります。
一方でデイサービスでは、週に3回以上通ってくださる利用者さんも多く、体調や生活リズムを長期的に見守ることができます。

その中で、「この前まで杖を使っていた方が、今では使わずに歩けるようになっている」といった変化に気づけたときの喜びは大きいです。
そうした小さな変化を利用者さんやご家族と一緒に喜び合えるのが、この仕事ならではの魅力です。

また、状態が悪いときも、良くなっていく過程も、どちらも見届けられる。それは、ただの施術者では得られない、伴走者としてのやりがいだと思っています。

整骨院での経験は活かせていますか?

はい、間違いなく活かせています。施術内容そのものは大きく変わらない部分も多く、むしろ高齢の利用者さんに対しては、これまで以上にきめ細かい配慮が求められるので、柔道整復師としての経験や視点がとても役立っています。

また、「どう伝えたらわかりやすいか」「どんなサポートが今の状態に合っているか」など、これまでの現場経験がそのまま活きる場面が多いです。

介護の仕事だからといって、医療的な視点が必要ないわけではなく、むしろ施術のプロがいることでチームケアの質が上がると感じています。

異動直後、不安はなかったですか?

不安がなかったと言えば嘘になります。ただ、現場に入ってみると、スタッフ同士の連携がしっかりしていて、安心感のある環境でした。
利用者さん一人ひとりに対する情報がスタッフ間で共有されており、ミーティングや声かけも丁寧に行われています。

現場にいるスタッフはみんな温かくて、すぐに馴染めました。業務内容や利用者さんの特徴は毎日違いますが、「一人で抱え込まない」「何かあったらすぐ相談できる」という文化があるので、初めてでも働きやすいと感じました。

現在の働き方や役割について教えてください

今は、施設の管理者として現場を統括すると同時に、複数の拠点を支えるエリアマネージャーとしても活動しています。

管理者としては、利用者さんの契約手続きやご家族との面談、ケアマネージャーとの連携業務なども行います。その一方で、なるべく現場から離れすぎないように意識していて、施術や介助もできるだけ現場で一緒に行うようにしています。

エリアマネージャーとしての仕事は、各施設の運営状態の把握、数字管理、人材育成など多岐にわたりますが、常に「現場目線」と「経営目線」のバランスを意識しています。

印象に残っている出来事はありますか?

特に印象に残っているのは、担当していた施設の移転と拡張のタイミングです。もともと定員が限界に近づいていたこともあり、倍以上の広さの施設へと引っ越すことになりました。

この移転は、ただの引っ越しではありません。設備、レイアウト、導線などゼロから作り直す必要があり、スタッフみんなで何度も話し合いながら準備を進めました。

もちろん、事業拡大に伴う期待やプレッシャーも大きかったですが、無事に新施設をオープンでき、定員を拡大しながらも質の高いサービスを維持できたことは、大きな自信になりました。

最後に、これから介護職に挑戦する人へ伝えたいことは?

「介護=大変」「治療ができない場所」という先入観を持っている人もいるかもしれません。私自身もそうでした。でも実際は、もっとポジティブでやりがいのある現場です。

毎日のように利用者さんから「ありがとう」と言われることは、他の何にも代えられない、特別な嬉しさがあります。
そして、長く関わるからこそ、最期まで寄り添える瞬間が訪れることもあります。そういった深い人間関係を築けるのは、デイサービスならではの経験だと思います。

施術のプロフェッショナルとして、そして一人の人間として、誰かの人生に寄り添いたいと願うなら、きっとこの場所は合っていると思います。
ぜひ、一度現場に足を運んで、自分の目で見て感じてみてください。

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